オオタバコガの防除効果

カーネーション株上のオオタバコガ卵数の推移(400茎あたりの平均産卵数)

「豊嶋ら、LEDの照明がカーネーションの生育開花に及ぼす影響」
カーネーションの生長や品質い影響はありません。

 

路地キクのオオタバコガ被害状況調査

「水谷ら、きくのオオタバコガに対する黄色LED灯の効果確認」
キクの生長や品質に影響はありません。
H22年の調査では慣行防除区と比べて出荷価格で10aあたり約35万円もの差があり、高い費用対効果があります。

オオタバコガの生態

発生

  • アフリカ・アジア・オーストラリアにかけて広く分布しており、日本にも古くからいた。
  • 以前は害虫として大きな問題となることはなかった。
  • 1994年に西日本で大発生し、その後重要害虫として居座っている。
  • 東南アジアのワタの害虫として有名で、風に乗って長距離移動することから、海外から大量に飛来した可能性が高いと考えられている。
  • 最近では野菜・花き類だけでなくリンゴなどでの被害の発生も深刻となっている。

被害のある作物

  • (ナス科)トマト・ナス・トウガラシ・ピーマン・ジャガイモ・ホオズキ
  • (ウリ科)キュウリ・メロン・スイカ・カボチャ
  • (アブラナ科)キャベツ・ダイコン・ハクサイ
  • (マメ科)インゲン・ソラマメ・エンドウ・ダイズ
  • (キク科)レタス・キク
  • (バラ科)イチゴ・バラ
  • (ナデシコ科)ナデシコ・カーネーション
  • (ユリ科)アスパラガス
  • (セリ科)ニンジン
  • (アオイ科)オクラ
  • (イネ科)トウモロコシ
  • (リンドウ科)トルコギキョウ

生態

  • 成虫は夜行性で夜間に飛来・交尾・産卵などの行動をする。
  • メスは羽化後1回だけ交尾し、翌日には産卵可能となる。
  • 卵は1個づつ産み付け1晩に200~300個、成虫期間の8~9日間に約2000個もの卵を産み付けるため、メス1頭がハウスに入っただけでも大きな被害になることがある。
  • 幼虫は植物体内に潜る性質が強く、花蕾や果肉内に食入し中を食害すると次々と移動するため、幼虫が少ない割に被害が大きくなる。
  • 25°Cでは卵期間が3日、幼虫期間が約2週間、蛹期間が2週間。
  • 休眠した蛹で越冬し、春は発生密度が少なく夏から秋にかけて発生が多くなる。年3~5回の発生ピークがある。