オオタバコガの防除効果
オオタバコガの生態
発生
- アフリカ・アジア・オーストラリアにかけて広く分布しており、日本にも古くからいた。
- 以前は害虫として大きな問題となることはなかった。
- 1994年に西日本で大発生し、その後重要害虫として居座っている。
- 東南アジアのワタの害虫として有名で、風に乗って長距離移動することから、海外から大量に飛来した可能性が高いと考えられている。
- 最近では野菜・花き類だけでなくリンゴなどでの被害の発生も深刻となっている。
被害のある作物
- (ナス科)トマト・ナス・トウガラシ・ピーマン・ジャガイモ・ホオズキ
- (ウリ科)キュウリ・メロン・スイカ・カボチャ
- (アブラナ科)キャベツ・ダイコン・ハクサイ
- (マメ科)インゲン・ソラマメ・エンドウ・ダイズ
- (キク科)レタス・キク
- (バラ科)イチゴ・バラ
- (ナデシコ科)ナデシコ・カーネーション
- (ユリ科)アスパラガス
- (セリ科)ニンジン
- (アオイ科)オクラ
- (イネ科)トウモロコシ
- (リンドウ科)トルコギキョウ
生態
- 成虫は夜行性で夜間に飛来・交尾・産卵などの行動をする。
- メスは羽化後1回だけ交尾し、翌日には産卵可能となる。
- 卵は1個づつ産み付け1晩に200~300個、成虫期間の8~9日間に約2000個もの卵を産み付けるため、メス1頭がハウスに入っただけでも大きな被害になることがある。
- 幼虫は植物体内に潜る性質が強く、花蕾や果肉内に食入し中を食害すると次々と移動するため、幼虫が少ない割に被害が大きくなる。
- 25°Cでは卵期間が3日、幼虫期間が約2週間、蛹期間が2週間。
- 休眠した蛹で越冬し、春は発生密度が少なく夏から秋にかけて発生が多くなる。年3~5回の発生ピークがある。